三日間のライブを終え
自宅で片付けをしていたら
緊急速報が飛び込んで来た。
谷村新司さんの訃報だった。
今年に入り体調が良くないと聞いてはいたが
まさかという思いで一瞬時が止まってしまった。
そして不思議なことに
このツアー中に
谷村さんのお体の具合はどうなのだろうと
考えていたのだ。
「お元気になられますように」
同じ時代を生きて来た
先輩に対する想いは音楽の方向性は違ったとしても
尊敬でしかない。
中々ご一緒する機会はなかったけれど
谷村さんの番組
「地球劇場〜100年後の君に聴かせたい歌」に
小室さんがゲストとして招かれ私たち六文銭も一緒に
番組に出演させて頂いた。
それがお目にかかった最後になってしまうなんて。
その時の谷村さんは
穏やかでにこやかでさりげない気配りの出来る
紳士だった。
そして
面白かった。
私たちは気持ち良く楽しく本番を終える事ができた。
小室さんとお二人の対談とパフォーマンスも
あの時代を生き抜いたお二人にしか出来ないであろう
貴重な内容だったと記憶している。
奥様も優しくお声をかけて下さって
そのお気遣いを忘れられない。
ご夫妻同じ方向を向いて
しっかりと二人で歩んで来られた
深い絆を感ぜずにいられなかった。
仕方のないこととは言え
この寂しさを埋めるのは困難だ。
ただただ
痛みや辛い思いから解放されて
羽ばたいて頂きたい。
合掌
四角佳子